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(「春分/雷乃発声」の続き) 白かった昊が、ほんのり赤味を帯びてくる。まるで花の色だと、ぼんやりとした意識の…
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桜の花が綻び始めるころになると、忙しい政務の間を縫って街外れを訪れるのが、燕青と悠舜の習慣だった。 茶州州都…
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それは偶然というか、成り行きというか、不可抗力というか。――いや、心のどこかに「こうなればいい」という願望が…
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その日の昼間は、南東よりの風が強く吹いてざわざわと落ち着かない天気だったのだが、日が暮れると同時に風はぴたり…
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「お前、ガリガリじゃないか」 まさか、寝台に横たえられて服を肌蹴させられた状態で、そんなことを言われるとは思わ…
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唇を合わせ、舌を這わせ、時折食む。口付けがこれほど官能的で直接的な性行為だということを、悠舜はたった今身をも…
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七日に一度の公休日、その次の日の朝、外朝に出仕した景柚梨はちょっとした違和感を覚えながら戸部までの回廊を渡っ…
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あの手狭な執務室もそれはそれで居心地が良いのだが、悠舜が尚書令に就任してからというもの、専ら彼の執務室に入り…
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(『紅梅は夜に香る』よりも少し後、『緑風は刃のごとく』の時間軸内?) 窓格子の影が筆を持つ手に触れているのに…
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雀よりも美しく気品のある鳴き声に、悠舜は目を開けた。鶯である。 窓に掛けられた薄布から洩れる昊の色はまだまだ…