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戦場のさなかに飛び込んで一閃、刃を半月型になぎ払う。その鋭さに一瞬あたりがひるんだ隙に、まずは手近な場所にい…
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燭台切光忠はぱたんと冷蔵庫を閉じ、外した前掛けでやにわに手を拭って台所をあとにした。外廊下に出てみると、ぬる…
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ある夜、皆が寝静まった本丸の庭に、審神者がぼうと立っている。半纏の前を握りしめて、さみぃさみぃと厠から帰る道…
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冬の終わりの雨の日のこと。 審神者が新しい刀を呼ぶと言って鍛錬所に篭って数時間が経った。短刀やら脇差ばかり…
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朝飯が終わると、屋敷はにわかに騒がしくなる。 遠征、出陣、あるいは当番があたっている刀どもはそれぞれに支度に…
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今朝方から、藤四郎の短刀たちが何かを探して走り回っている。大柄の刀と違い足音もパタパタと控えめなので、注意し…
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春を連れて咲いたはずの梅の花は、だがなかなか散らなかった。そのせいか、ようやく春の気配がするようになった庭は…
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池のほとりの白梅がようやく一輪ほころんだ。 桜ばかりのこの庭で唯一の梅の木は、他のどの草木より一番に春を告げ…
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明け方、聞き慣れない鳥の声で目を覚ます。眠気眼を擦って雨戸を開けて見れば、朝まだきの空に真雁が一陣、北へ向か…
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その日はたまたま書類仕事が多く、夕餉の後まで持ち込む有様だった。ようやく目処が立とうという頃にはぽっかりと満…